1.時を告げるのではなく、時計をつくる
 ・素晴らしいアイデアを持っていたり、素晴らしいビジョンを持ったカリスマ的指導者であるのは
  「時計を告げること」であり、ひとりの指導者をはるかに時代をはるかに超えて、いくつもの
  商品のライフサイクルを通じて反映し続ける会社を築くのは、「時計をつくること」
 ・企業として、早い時期に成功することと、ビジョナリーカンパニーとして成功することは逆相関
 ・アイデアはあきらめたり、変えたり、発展させることはあるが、会社は絶対あきらめない
 ・偉大なカリスマは必要ない。
 ・ビジョナリー・カンパニーが成功したのは、基本的な過程、基礎になるダイナミクスが組織に
  深く根づいていることが少なくとも一因になっているため
 ・一流の知性と言えるかどうかは、二つの相反する考え方を同時に受け入れながら
  それぞれの機能を発揮させる能力があるかどうかで判断される
 
2.利益を越えて
 ・現実的な理想主義-「ORの抑圧」からの解放
 ・「時を刻む時計」の重要な要素は単なる金儲けを越えた基本的価値観と目的意識
 ・ビジョナリー・カンパニーでは、基本理念の力が、比較対象企業よりもはるかに強い
 ・収益力は、会社が存続するために必要な条件であり、もっとも重要な目的を達成するため
  の手段だが、多くのビジョナリーカンパニーにとって、それ自体が目的ではない。
  利益とは、人間の体にとっての酸素や食料や水や、血液のようなもの。目的ではないが
  それがなければ生きられない。
 ・「ORの抑圧」をはねのけ、現実的な解決策を見つけ、かつ基本的価値観を貫くのが課題
 ・基本理念 = 基本的価値観 + 目的
  ・基本的価値化・・阻止的にとって不可欠で不変の主義。いくつかの一般的な指導原理から
   文化や経営手法と混同してはならず、利益の追求や目先の事情のために曲げてはならない
  ・目的・・単なる金儲けを超えた会社の根本的な存在理由。事業戦略等と混乱してはならない
 ・基本理念を文書にしなくても問題はない。ただ、早ければ早いほどよい。

3.基本理念を維持し、進歩を促す
 ・変化に対応するために、企業として前進しながら信念以外の全てを変える覚悟でのぞむ
 ・基本理念を、文化、戦略、戦術、計画、方針等と混同しないことが重要
 ・ビジョナリー・カンパニーは、基本理念をもち、進歩への意欲を持っているだけでなく
  基本理念を維持し、進歩を促す具体的な仕組みも整えている。
 ・「基本理念を維持」+「進歩を促す」/一貫性のある具体的な仕組み

4.基本理念を維持し、進歩を促すための具体的な方法
 ・社運をかけた大胆な目標(BHAG)
 ・カルトのような文化
 ・大量のものを試して、うまくいったものを残す
 ・生え抜きの経営陣
 ・決して満足しない

4-1.社運をかけた大胆な目標(BHAG:Big Hairy Audacious Goals)
 ・進歩を促す強力な仕組みとして大胆な目標を掲げる
 ・本物のBHAGは明確で説得力があり、集団の力を結集るものになる
 ・会社が目指す方向を幅広くはあるが、明快な言葉で示すことが重要
 ・BHAGが組織にとって有益なのは、達成されていない間だけ/次のBHAGを用意する
 ・BHAGと呼べるのは、その目標を達成する決意が極めて固い場合だけ
 ・中小規模の企業にとってBHAGは適している
 ・BHAGを追求するにあたっては、基本理念を注意深く維持するべき

4-2.カルトのような文化
 ・ビジョナリーカンパニーは自分たちの性格、存在意義、達成すべきことをはっきりさせいる
  ので、自社の厳しい基準に合わない社員や合わせようとしない社員が働ける余地は少ない
 ・基本理念を熱心に維持するしっかりした仕組みを持った組織をつくる
 ・起業家のようなやる気と創意工夫がない者は、理念を受け付けない者と変わらないほど
  失敗する確率が高い。
 ・適切な役者を舞台に立たせ、正しい考え方を教え込み、その上で、状況に応じたアドリブを
  使う自由を与えるべき

4-3.大量のものを試して、うまくいったものを残す
 ・ビジョナリー・カンパニーは比較対象企業に比べて、BHAGに続く第2の種類の進歩として
  進化による進歩をはるかに積極的に促している。
 ・進化の過程は、「枝分かれと剪定」に似ている。淘汰の中でうまく選択すればうまく成長していく
 ・ビジョナリー・カンパニーは比較対象企業と比べて、進化の過程の利用にはるかに積極的
 ・CEO、経営幹部、起業家にとっての教訓
  -「試してみよう。なるべく早く」
  -「誤りは必ずあることを認める」
  -「小さな一歩を踏み出す」
  -「社員に必要なだけの自由を与えよう」
  -「重要なのは仕組みである」

4-4.生え抜きの経営陣
 ・ビジョナリー・カンパニーには、変革をもたらし、新しい考え方を取り入れるために経営者を
  社外から招く必要なまったくない。

4-5.決して満足しない
 ・自分自身に対する要求がきわめて高いという単純な時事のため
 ・ビジョナリー・カンパニーは不安感をつくり出し、それによって、外部の世界に強いられる前に
  変化し、改善するような強力な仕組みを設けている。
 ・ビジョナリー・カンパニーは、短期的な業績または長期的な成功の二者択一が必要だという
  考え方を受け入れられない。何よりも長期的な成功を目指しながら、同時に、短期的な
  業績についても高い基準を掲げている。
 ・常に進歩を求める経営者の意向が活かされるように、会社組織のなかに
  具体的な仕組みをつくっていたこと
 ・常に改善を求めて自らを律しているかどうか
  -どのような「不安をもたらす仕組み」をつくって、自己満足に陥らないように内部から
    変化と改善を生み出すとともに、基本理念を維持していくことが出来るのか。
  -将来のための投資を進めながら、同時にたった今の業績をよくするために何をしているか
  -不景気の間も将来のための投資を続けているか
  -社員が働きやすい職場ではないことを社員は理解しているか

5.はじまりの終わり
 ・「一貫性」というのは、基本理念と目標とする進歩のために、会社の動きのすべての
  部分が協力し合っていることを意味する
 ・ビジョンとは、長期にわたって維持される基本理念と、将来の理想に向けた進歩の組み合わせ

◇CEO、経営幹部、起業家のための一貫性の教訓
 ・全体像を描く
 ・小さいことにこだわる
 ・下手な鉄砲ではなく、集中砲火をあびせる
 ・逆行に逆らっても自分自身の流れに従う
 ・矛盾をなくす
 ・一般的な原則を維持しながら、新しい方法を編み出す

◇最後にこれだけは覚えてほしい4つの概念
 1.時を告げる予言者になるな。時計をつくる設計者になれ
 2.「ANDの才能」を重視しよう
 3.基本理念を維持し、進歩を促す
 4.一貫性を追求しよう。